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カメラのお手入れをしましょう

ご存じですか?大切なカメラを末永くご愛用いただける秘訣

カメラやレンズをキレイにしておくことは、見栄えや写りの問題だけではありません。
ホコリやゴミは、レンズのカビなどの故障の原因になることがあるのです。
そして、カビの生えたレンズでは、キレイな写真が撮れなくなってしまいます。

さて、あなたのカメラの調子はいかがでしょうか?
レンズにカビは無いですか?
きちんと動作しますか?
ちゃんとキレイな写真は撮れますか?

「最近買ったばかりのカメラだからバッチリ快調!」という方も、「そう言われると、しばらく使っていないなあ」という方にも、 カメラとレンズのお手入れの秘訣を大公開します!

ご注意

お手入れは、ご自分の責任のもとで行ってください。
誤ったお手入れ用品の使い方をすると、カメラやレンズを壊してしまう恐れがあります。
お手入れ用品の説明書などをよくお読みの上、注意してお手入れするようにしてください。

  1. エアーでカメラボディとレンズ全体のホコリを吹き飛ばします

    「エアーダスター」や「ブロアー」を使用して、カメラの外部のホコリやレンズのホコリを吹き飛ばします 「エアーダスター」や「ブロアー」を使用して、カメラの外部のホコリやレンズのホコリを吹き飛ばします まず、「エアーダスター」や「ブロアー」を使用して、カメラボディとレンズの表面に付着したホコリを吹き飛ばします。

    カメラやレンズの表面には、細かい砂粒などの固いホコリが付着していることがあります。これをそのままにして拭いたりすると、キズをつけてしまう恐れがあります。
    専用のお手入れ用品を使用して、まんべんなく丁寧にホコリを吹き飛ばします。

    「エアーダスター」は、スプレー缶の中に濃縮されたエアーが入っていて、ボタンを押している間は先端のノズルからエアーが出続けるようになっているお手入れ用品です。
    エアーの勢いが強いので便利ですが、カメラ内部のフィルム室やガラス面などのデリケートな部分のクリーニングには使用しないで下さい。また、エアーダスターの缶を斜めにして使用したり、使用前に缶を振ったりすると、ガスが霧状で出てカメラやレンズを痛めてしまう可能性がありますので注意してください。
    缶を立てた状態でボタンを押してエアーを出して、対象物のカメラの方を動かしてクリーニングすると良いです。

    「ブロアー」は、球状の部分を握ると先端からエアーが出るようになっている、ゴム製のお手入れ用品です。握る時の強さによって、エアーの出る勢いを調節できますので、レンズのガラス面や、カメラのファインダー部分などのガラス製の部品のクリーニングに最適です。

    エアーでは飛ばしきれない、シャッターダイヤルの隙間などにたまったホコリは、絵筆や化粧用ブラシなどを使用してクリーニングします。お手入れ用品では、「レンズブラシ」という商品名で市販されています。絵筆を使用する場合は、毛先の固さや太さなどが選べますので、なるべく毛先のやわらかいものを使用して下さい。
    当社の修理のプロは、毛先が平たい絵筆や円い絵筆、やわらかい毛で作られた化粧用ブラシなど、数種類のブラシを用意して使い分けています。必ず、他の用途で使用しているブラシを兼用にせずに、お手入れ専用で用意してください。

  2. エアーでフィルム室のホコリを吹き飛ばします

    フィルム室:フィルムゲートとシャッター幕は触ってはいけません 巻き上げ軸のところ シャッター幕は触らない!エアーも使用しません ミラーボックスには触らない!エアーも使用しません 次にカメラのウラブタをあけて、「ブロアー」でフィルム室内のホコリを吹き飛ばします。

    クリーニングするのは、フィルムを巻き上げる「巻き上げ軸」と、フィルムのパトローネ(フィルムの缶です)を入れるところ、フィルムの「圧着版」(裏蓋に取り付けてある平らな金属板)です。
    フィルムはデリケートなものですから、フィルム室内にホコリやフィルムカスがあると、これがフィルムを痛めてしまう恐れがあります。ブロアーを使用して、丁寧にエアーで吹き飛ばして下さい。なお、フィルム室内部のお手入れには、「エアーダスター」はエアーの勢いが強くてシャッター幕などを痛めてしまう可能性がありますので、「ブロアー」を使用することをおすすめします。
    また、シャッター幕は特にデリケートな部品ですから、決して触らないように、エアーがかかることもないように注意してください。

    また、ミラーボックス(レンズを外した一眼レフカメラの本体内部)のクリーニングはしてはいけません。ミラーボックスには、極めてデリケートな部品がたくさんありますので、決して触らないようにして下さい。ここにある銀色のミラー(ガラス表面に銀メッキをした鏡)やピントグラス(ミラーの上についている、スリガラス状のアクリル製の部品)にキズが入ってしまうと、ファインダーが見づらくなったり、ピントや露出が合わないなどの故障の原因になります。また、エアーでホコリを吹き飛ばそうとすると、ファインダーの内部にまでホコリを押し込んでしまう可能性がありますので、エアーも吹きかけないようにして下さい。ホコリなどがファインダー内部に入り込んでしまうと、修理が必要になる場合があります。なお、修理のプロは、どうしてもクリーニングが必要なときには、高級なやわらかい鳥の羽(画材として販売されています。)を使用して、そっとホコリを払ったりしています。

  3. セーム皮でカメラボディの表面を拭きます

    セーム側で丁寧に拭きます カメラの裏側も拭きます ミラーボックスなどのカメラの内部は拭いてはいけません 次に、カメラのボディの表面を拭きます。

    使用するのは、「セーム皮」もしくは、「カメラクリーニングクロス」や「シリコンクロス」です。
    始めに全体を拭いて、続いてシャッターダイヤルの隙間などの細部を拭きます。カメラは屋外で使用することが多いので、ボディ表面に空気中のホコリ(油分や水分を含んでいます)が付着します。また、直接手で持って使用するものですから、手のひらの水分や油分、塩分も付着します。
    特にボディが金属製のカメラの場合には、サビの原因になりますので注意して丁寧に拭きましょう。

    カメラボディのお手入れでは、通常はクリーナー液などは使用しませんが、特にヨゴレがひどい場合には、レンズ用のクリーニング液を使用します。(クリーニング液を使用する場合の拭きかたは、次の項目を参照してください)また、海の近くで使用した後などには、塩分による悪影響を避けるために、クリーニング液を使用して丁寧に拭きましょう。

    ファインダーのガラス面とレンズのガラス面は、特にデリケートな部分ですので、カメラボディ表面のお手入れとはクリーニングのやり方が違います。これらは、次の項目で述べる、レンズのガラス面の拭き方と同じやり方でクリーニングします。

    また、フィルム室の内部と一眼レフカメラのミラーボックスは、内部の部品を壊してしまう可能性がありますので、絶対に拭いてはいけません。ちなみに、ミラーにホコリがついていても、写真の写りには影響はありません。実際にシャッターが開いている瞬間には、ミラーは上がっているからです。

  4. レンズクリーニングペーパーとレンズクリーニング液を使用して、レンズのガラス面を拭きます

    半分に折ったクリーニングペーパー クリーニング液をつけて 拭きましょう 直接レンズにクリーニング液をつけちゃダメですよ 細かいところは割り箸にクリーニングペーパーを巻きつけて拭きます ファインダーの接眼部などもり箸を活用してキレイにしましょう 半分に折ったクリーニングペーパーを、人差し指にぐるっと巻いて準備OK!、これでレンズを拭きます。

    「レンズクリーニング液」を、「レンズクリーニングペーパー」に数滴つけて、レンズのガラス面の中心から周辺にむかって、ガラス面をくるくると同心円状に撫でるように拭きます。その際、レンズクリーニングペーパーを指に巻きつけて使用します。写真を参考にして巻きつけてください。クリーニングする時には、レンズクリーニングペーパーを巻きつけた指を動かさずに、レンズをくるくると回して動かしたほうがキレイになる場合があります。また、一度拭いてもまだキレイじゃない時には、使用したペーパーは捨てて、新しいペーパーを使用して拭きます。そうして、キレイになるまで繰り返し拭きます。レンズクリーニング液は、ガラス面に直接つけたり、ぽたぽたとレンズクリーニングペーパーからしたたるほど、沢山つけないようにして下さい。レンズの内部にクリーニング液がしみこんでしまうと、故障の原因になります。

    なお、レンズクリーニング液を使用する際に、ティッシュペーパーなどの香料を含ませてある紙を使用すると、その成分が溶け出してレンズのガラス面に付着して、ムラになって残ってしまいます。ティッシュペーパーなどを、レンズクリーニングに使ってはいけません。また、シリコンクロスに含まれるシリコンも、レンズクリーニング液で溶け出して、レンズに皮膜を形成してガラス面のヨゴレや変質の原因となることがありますので、レンズクリーニングに使用してはいけません。

    また、ファインダー接眼部などの指が入りにくいところを拭くには、少しけずってとがらせた割り箸(指で触って痛いほどとがらせないで下さい)に、クリーニングペーパーを巻きつけて使用します。これに、レンズクリーニング液をほんの少量(数滴で充分です)つけて拭きます。なお、先のとがった金属製のピンセットは、レンズのガラス面にキズをつける危険性があるので、使用しないで下さい。

    レンズ掃除の用品には、レンズクリーニング用品として布やブラシなども市販されていますが、当社の修理のプロは「レンズクリーニングペーパー以外は使用しないですね」と言います。理由は、いつも新品のペーパーを使うほうが、清潔なのでレンズのガラス面に傷をつけてしまう可能性が低いから、とのことでした。また、「小さなガラス面などを拭くのには綿棒が良い」と書いてある本などもありますが、これもホコリが出ることがあるので使用しないそうです。

    さあ、ひととおりキレイになったら、「オリンパスEEクリーナー」で最終仕上げをしましょう。さきほど使用したレンズクリーニング液は水溶性の液ですが、この「オリンパスEEクリーナー」は油性のヨゴレを分解してくれるクリーナー液です。当社の修理部で使用している薬品と同等の成分が、スプレー缶に入っています。これをクリーニングペーパーにシュッと一吹きしてからレンズを拭きます。

    なお、レンズのガラス面にキズをつけてしまうのを防ぐために、「ケンコーMCプロテクター」などの保護用のフィルターをレンズに装着しておくことをお勧めします。フィルターに使用しているガラスは、平坦で無色透明ですから、レンズにフィルターをつけたまま、普通に写真を撮ることが出来ます。もし、フィルターにキズをつけてしまっても、そのフィルターを外せば、レンズのガラス面は保護されていましたのでキレイなままです。お使いのレンズのフィルター径によって、各種サイズがありますので、レンズの説明書などをご参照ください。

  5. カメラの動作を確認して電池を抜きます

    電池が液漏れしてしまった電池室 保管する前に、カメラ本体にレンズを装着して、ふだん写真を撮るときと同じように、シャッターを切ってみます。オートフォーカスや自動露出、シャッターがきちんと切れるか、ストロボは発光するか、といったカメラの機能をチェックします。

    さて、問題なく動作していたら、カメラ本体から電池を抜いてから保管します。特に、銀色の小さな電池(水銀、アルカリ、酸化銀電池)や単三、単四電池を使用しているカメラは、必ず電池をカメラ本体から抜いて下さい。このタイプの電池は、長期間使用しないでいると、電池の内部で使用している有害な液体が染み出てくることがあります。(液漏れと言います)この液体が蒸発する際に、カメラやレンズに有害なガスが発生して、故障を引き起こしてしまうことがあります。特に液漏れがひどい場合には、修理不能になることもありますので、要注意です。

    なお、フィルムがまだ残っているからといって、カメラにフィルムを入れたまま保管するのはやめましょう。「フィルムは生もの」と言われています。せっかく撮った思い出の写真も、フィルムを現像しないでそのままにしておいておくと、だんだん発色が悪くなってしまいます。

  6. 湿気と直射日光の影響に気をつけて保管します

    電池が液漏れしてしまった電池室 いままでカメラはどこにしまっていましたか?押し入れやタンスにしまっている方がいますが、これは今すぐやめましょう。押入れは湿気が多くなりますから、カビの原因となりますし、タンスは一緒に入れてある防虫剤や、製造工程で使用された接着剤などがカメラやレンズに悪影響を与える可能性があります。

    カメラやレンズは、湿気を大変きらいます。日本の梅雨時のように、湿気があり温度が高い状態で保管していると、「カビ」「サビ」「レンズのクモリ」の原因になります。そこで、カメラ保管用に市販されている「防湿庫」に入れて保管するのがベストです。防湿庫は、庫内の湿度を電気的に下げることができますので、湿度を40%から50%に維持しておくとカビの発生を防ぐことが出来ます。もしくは、「ドライボックス」に乾燥剤とカビ防止剤と湿度計を一緒に入れて、湿度コントロールをしながら保管すると安心です。ただし、今から30年以上前のカメラやレンズの場合は、湿度が30%以下になるとレンズの貼リあわせ面がはがれたり、カメラボディに貼ってある皮がはがれる恐れがありますので、湿度の下げすぎにもご注意ください。

    では、「防湿庫」や「ドライボックス」を持っていない方は、これからはどこに保管すると良いのでしょう?家の中で、なるべく風通しが良く湿気の少ないところに保管してください。その上で、直射日光のあたらないところ、暑くならないところ、ホコリの少ないところが、カメラの保管場所に適しています。そして、必ずカメラをカメラケースやカメラバッグから取り出して、部屋の長押や鴨居などにぶらさげて保管するのが良いですね。その際、大きめのハンカチやスカーフなどをカメラの上にかぶせておくと、ホコリがカメラに付着するのを防ぐことが出来ます。風通し良くカメラを保管できますので、この保管方法をお勧めします。

    保管したら、カメラを使用する機会がなくても、3ヶ月に1回くらいは動かしてみましょう。電池を入れて、先ほどのカメラの動作の確認と同じように、チェックします。やっぱり、カメラは機械ですから、定期的に動かしたほうが調子が良いものなのです。

  7. 最後に「故障って?」

    保管状態による故障の例:白く見えているのがカビ 最後に「故障」について、振り返ってみましょう。

    カメラのきむらにはカメラとレンズを修理する専門部署があります。ここでは、毎日いろいろなカメラやレンズの修理をしています。そして、ここに修理にくるカメラやレンズの半分くらいは、保管状態や日頃のお手入れの不備などが原因ではないかと推測されています。

    では、どうして故障してしまうのでしょう?

    ”壊しちゃった”という場合には、地面に落としてしまったり、どこかにぶつけてしまったことが原因になっている場合が一番多いです。カメラをカバンなどに入れないで持ち歩く場合には、カメラのストラップを首にかけるのが基本です。ぶらぶらと片手でぶら下げたり、肩にかけて持ち歩くよりも、落としにくくなります。また、カメラをバッグやリュックサックなどに入れても、気が付かないうちにぶつけてしまったり、他の荷物に押されて圧力がかかったりして、それが故障の原因になっていることもあります。カメラをバッグに入れて持ち歩く際にも、注意が必要ですね。

    ”気が付いたら壊れていた”という場合には、湿気の影響が考えられます。「カビ」「サビ」「レンズのクモリ」といった故障は、この湿気の影響です。これらの故障の可能性は、カメラやレンズを保管する際の注意で減らすことができます。

    今まで見てきたように、きちんとお手入れすることによって、カメラやレンズのトラブルの可能性を減らすことが出来るのです。

    なお、標準的な修理料金は、カメラ本体もレンズも、1万円から3万円くらいかかります。もともとが高価な高級カメラや高級レンズになると、もっとかかることもあります。大切なカメラやレンズは、カビの生える前に、「防湿庫」で保管することをお勧めします。

まとめ

  1. 高温多湿はカメラの敵!注意して保管しましょう。
  2. ホコリやヨゴレをキレイにして保管しましょう。
  3. カメラ内部のシャッター幕やミラーは、触ったり拭いたりしてはいけません。
  4. 3ヶ月に1回くらい、カメラを動かしてチェックしましょう。

それでは、きちんとお手入れして、ちゃんと保管して、愛するカメラは大切にしましょう!

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